去る8月13日、小倉競馬第6R2歳新馬戦(芝1,200m)にYGGオーナーズクラブのスウィープフィートが出走。3着という結果に終わりました。今回は、スウィープフィートが出走した2歳新馬戦を振り返っていきます。
父:スワーヴリチャード
母:ビジュートウショウ
母父:ディープスカイ
兄姉:ビジューブリランテ(シルクHC)、シルバージュエリー(GITC)
パドックでは一族特有の入れ込みを見せる
スウィープフィートの祖母はスイープトウショウです。そう、気性が悪いことでおなじみの名馬ですね。スウィープフィートの兄ビジューブリランテも祖母譲りの気性の荒さを発揮し、結局はタマを取られてしまいました。この一族にとって、気性の悪さはむしろ個性といえるでしょう。
スウィープフィートも初めての競馬場に戸惑ったのか、パドックではチャカチャカと落ち着かないそぶりを見せます。じつは兄ビジューブリランテは、そこまでパドックで入れ込むことがないんですよね。返し馬、そして実戦になってスイッチが入ってしまうタイプ。そういう意味では、あまり兄には似ていないかもしれません。
ただそこまで荒ぶっているわけではなかったので、許容範囲内だったかと思います。
当日の馬体重は454kg。8月9日の栗東トレセンでの計測時では450kgでしたから、小倉への輸送があったにもかかわらず、馬体重を増やす結果に。もともと食欲の旺盛さが売りの同馬でしたから、輸送で馬体重が減らないのは今後の強みとなってきそうです。
レースでは優等生ぶりを発揮する
返し馬の様子は見られていないのでわかりませんが、ゲートを出てからの動きは優等生そのものでしたね。ゲートをすっと出たあとは、他の馬が速かったこともあり5番手からの競馬に。「スタートしてからは他の馬との兼ね合いで5頭目あたりのシンドイ競馬になってしまった」(永島騎手)というように、ここで他の馬と併走する形となり内に潜り込めなかったのは開幕週を踏まえると痛かったですね。
ただ他馬を追走する形になっても特にヒートアップすることがなかったのは偉かったです。兄ビジューブリランテとは大違いでした。
その後は手応え十分のまま内を進むパッシングシャワーとともに進出し、4番手で最後の直線を迎えます。このとき、外々を回らされた距離損は大きかったですね。ただそれでも最後までジリジリと脚を伸ばして3着を確保。逃げ馬を捕らえきれなかったのは残念でしたが、追い込んできたエフエイトをクビ差退けた点は評価してもよいかと思います。
レース後の庄野調教師と永島騎手の談話は以下のとおりです。
今日の競馬を見るともうちょっと距離があった方が良いのかな。でもゲートもスムーズでしたし、初戦としては良い内容だったと思います。パドックでは少し物見をしていましたけど、輸送も問題なかったですし、競馬に向けては優秀でした
どちらかと言えば切れるというよりはジリジリと脚を使うタイプかなと思っていたので、ポジションを下げずに位置を取りに行く競馬をしたんですけど、最後までしっかり集中して走れていますし、使った上積みで次はもう少し良くなってくれるんじゃないかという内容でした。もう少し脚を支えるような体つきになってくれば良いのかなと思います。距離は1400mぐらいで良いのかなと思いました。跳びが大きい馬なので小回りよりは広い馬場の方が良いのかなと感じました
兄ビジューブリランテを彷彿とさせるレース回顧でした(笑)。結局兄も1400mがベストですから、父は違えどやはり兄妹なんだなと感じました。東京・新潟コースでも好走していますしね。妹も小倉より阪神のほうが向いているのかもしれません。
次走は少しお休みを挟んだのちに阪神開催での復帰になろうかと思います。デビュー戦にしては上々のレース内容でしたし、今後が楽しみになりました。
初勝利を目指してがんばれ、スウィープフィート!