零細一口馬主が選ぶ2021年の10大ニュース
前回は、2021年における出資馬の成績を振り返りました。今回は、2021年の個人的な10大ニュースを紹介したいと思います。
1位 ドライスタウト全日本2歳優駿制覇
今年の1位は、やはりドライスタウトのGI制覇です。単勝1.8倍。圧倒的な1番人気での勝利は今後の一口馬主人生で二度と味わうことができないかもしれません。
川崎競馬場で勝つ瞬間をライブで見ることができたのもよい思い出です。同じ出資者の方と喜びを分かち合えたのも最高でした。
2位 ミスティックグロウ安楽死
この事件も、これからの一口馬主人生で絶対に忘れることはできない出来事です。ご冥福をお祈り申し上げます。合掌。
3位 キャロットクラブ入会
キャロットクラブに入会するため、本当に頭を悩ませました。既存会員が出資しない馬はどれか、考えに考え抜いて申し込んだホットスウェルの20で、見事入会チャレンジに成功しました。昨年は失敗に終わっているので、リベンジを果たすことができて何よりです。
キャロットクラブへの入会後も思うようには出資できないでしょうが、それでもバツ制度があるのは大きなメリットですし、なんとかこれを活かして繁殖に上がれるような、ひいてはGI馬を産んでくれそうな牝馬に出資できればと思います。
4位 5万馬券を当て、ノルマンで1頭追加する
ドライスタウトが出走したオキザリス賞で、見事単勝・3連複・3連単をゲットしました(笑)。払い戻し総額は9万円オーバーとなりましたので、このお金でノルマンディーオーナーズクラブで募集されたプラージュの20を買わせていただきました。
本当はもうノルマンの馬に出資するのはやめようと思っていたのですが、プラージュの20を思いのほか気に入ってしまいましたので、将来的な繁殖としての期待も込めて出資しました。ノルマン育成にめげずに頑張ってもらいたいところです。
5位 ミスビアンカ、復活の2連勝
2020年2月29日に初勝利をあげて以降、2021年8月までに計8戦走って2ケタ着順が4回。もうダメなのかなとも思ったのですが、10月、11月と津村騎手で2連勝。見事な復活を遂げてくれました。津村騎手は返し馬の段階からいろいろと工夫してくれましたし、レースでもミスビアンカの気分を損ねずに走らせてくれて感謝しかありません。弟のヴァイスメテオール、イクイノックスが活躍していただけに、この2連勝は本当にうれしかったですね。
弟たちはすでに重賞を勝っていますが、これからも姉の意地を見せてほしいなと思います。
6位 ドライスタウト、新馬戦を快勝
やはりどうしてもドライスタウトネタは多くなってしまいますね。GI制覇と同じくらい嬉しかったのが、新馬戦の勝利です。
チャンピオンヒルズ育成時代からノドが少し鳴るという不安材料を抱え、牧浦厩舎入厩後も熱発など体質の弱さを見せたドライスタウト。デビュー戦は不安しかありませんでしたね。しかしそんな不安を払しょくしてくれるかのような快勝劇。これは本当に嬉しかったです。
また、デビュー戦の鞍上が福永先生というのも大きかったですね。このときの教えが、オキザリス賞、そして全日本2歳優駿へとつながったと思っています。
7位 ビジューブリランテ、暴走する
2021年3月7日、新馬戦を快勝したビジューブリランテが1勝クラス芝1600m戦に出走しました。デビュー戦がよい勝ち方でしたのでここも期待はしていたのですが、スタート後に大外へと逸走し、危うく騎手を振り落としそうになってしまいました。鞍上の武史騎手もこの時点で無理だと判断したのでしょう、最後まで追うことなくレースを終えました。
いま振り返れば、ここが迷走のはじまりでしたね。その後、団野騎手を背に1勝クラスに臨み、2着、5着となかなかの成績を残すも、松山騎手に乗り替わって14着、14着。ついには去勢までされてしまいました。
来年はいったいどうなってしまうのか。新馬戦の走りや、3戦目、クロンターフの2着になったレースを見る限りはそれなりの能力を秘めているとは思うのですが、それをレースで発揮できなければ意味がありません。去勢されてしまったのは残念ですが、来年はその効果が表れることを信じたいと思います。
8位 2年連続でシルクの抽優に外れる
シルクホースクラブの人気が年々高まりを見せるなか、零細一口馬主である私はなかなか出資ができなくなってきました。唯一の武器である抽優権も2年連続で外れ。シルクの血も涙もない振る舞いに、私はもはや涙すら出ません。
ちなみに抽優権を行使したのは、昨年はスイープトウショウの19ことピエドラデルーナ、今年はジェットセッティングの20です。
ピエドラデルーナはスイープトウショウの子どもに出資できる最後のチャンスという理由だけで申し込みました。残念ながら両前脚の骨折など、デビューすら危うい状況が続いています。なんとかデビューできるとよいのですが……。
ジェットセッティングの20は謎の外国人助っ人ですが、歩様の動きが抜群によかったんですよね。1口10万円と、私の出資基準をはるかに超えていたのですが、これを逃すと後悔するかもしれないと感じ、思い切って申し込み。しかし見事ハズレという結果に終わりました。
ただハズレドラフト1位であるカレドニアレディの20が思った以上の成長具合を見せてくれているので、こちらの活躍に期待したいと思います。
ドライスタウトがGIを勝ってくれましたので、たとえジェットセッティングの20がGIを勝ったとしても悔しくはありません。いや、そんなことはない。
9位 YGG、ライト会員を廃止する
いやぁ、これはかなり衝撃が大きかったですね。
ちなみにライト会員は、出資時に馬代金や維持費などを一括で支払い、月会費も必要ないというシステムです。年会費として3300円はかかりますが、月会費が不要という点が最大の魅力でした。
たとえばシルクやキャロットでは月会費が3300円かかります。ノルマンは1100円です。この3クラブを合わせただけでも、月々7700円、年間で92400円の経費がかかることになります。
私がYGGに入会してドライスタウトへ出資しようと思ったのも、このライト会員という制度があったためです。もし今年のはじめにライト会員制が廃止されていたら、ドライスタウトに出資していなかったかもしれません。間一髪のところでした。
ただし、最近のYGG馬の活躍には目を見張るものがあります。今年の2歳馬では、ドライスタウトのほかにライラボンドが初勝利をあげています。また、地方ではラッキーミーティアやブエラプーラが活躍。3歳世代もラインオブフェイトが気を吐いていますし、古馬でもニーズヘッグが1勝クラスと2勝クラスを連勝と頑張っています。
全体の成績を見ても、他の一口馬主クラブとそん色はないですし、今後さらに結果を残してくれそうな気がしています。
ということで、私もライト会員から月会費がかかるベーシック会員へと移行。移行時にもらったポイントで、ブリオレットの20に出資しました。ブリオレットの20は追分ファームの生産で、父はドバイゴールデンシャヒーンを2連覇したマインドユアビスケッツ。2020年のセレクトセールでYGGが1100万円で落札し、1650万円で募集されました。
素直にいい馬だと思います。馬体の形もいいですし、歩様もなめらかです。おそらくダートが主戦場になってくると思いますが、少なくとも馬代金くらいは回収してくれそうな雰囲気はあります。
1000口募集でまだ様子見はできますので、気になる方はYGGの公式サイト、およびYouTubeチャンネルで成長を見守られてはいかがでしょうか。1口1万6500円で出資できるのは、かなりお買い得な気はしています。
10位 ハイアキュレイト、夏負けする
もはやネタがない第10位(笑)は、ノルマン初出資馬のハイアキュレイトです。
ノルマンの2歳馬のなかでも育成の進みは早く、なんと5月21日にゲート試験を合格。期待は大きく膨らみましたが、体力不足という理由でチャンピオンヒルズへ送られ、そして夏負けをして小野町へと送り返されるという悲劇。早期デビューを期待していただけに、かなりがっかりした記憶があります。
また、春先は輝かんばかりの馬体はすっかり萎み、もはや別の馬になったかのようでした。
その後はなかなか調子が戻らずに時間だけが進み、10月20日にようやく帰厩。しかし調教ではまったく走らず、このままデビューできるのか、デビューしたとしてもタイムオーバーになるのではないかと、またしても不安ばかりが募る日々を送ることになりました。
そして迎えた12月11日の新馬戦。中京ダート1400m戦、鞍上は藤岡康太騎手。正直レースにならないのではないかと思ったくらいでしたが、ハイアキュレイトはそんな不安を払しょくするかのようなロケットスタートを決めてくれました。前半3ハロンは35秒5。4コーナーでは他馬にひるんでずるずると後退してしまいましたが、それでも最後までよく踏ん張り、8着入線。これまでの調教内容からしたら、上々のデビュー戦ではなかったかと思います。
なかなかのスピードがあるところを見せてくれましたし、距離を短縮した次はもっとよい結果を残せるかもしれません。
12月28日に出走を予定していましたが、残念ながら非当選。1月5日のレースに回ることになりました。今度は節も空いて出られるのではないでしょうか。
年明け1戦目。2022年を占う意味でも大事な一戦になりますし、ハイアキュレイトにはなんとかよい結果を残してもらいたいと思います。
2021年は後半しか結果を残せませんでしたが、2022年は年明け早々からスタートダッシュを決めたいものです。