ついにドライスタウトがJpn1挑戦
はいさい、零細一口馬主です。
いよいよ、この日がやってまいりました。2歳ダート交流Jpn1・全日本2歳優駿です!このブログを書いている12月14日午後9時時点での前売りオッズでは、なんと単勝1.1倍。圧倒的な人気を集めていますが、ドライスタウトの単勝にぶち込んだYGG民が多数いると思われますので、競走本番には1倍台後半から2倍台前半くらいで落ち着くのではないでしょうか。
さて、ドライスタウトは新生YGGオーナーズクラブで初めて満口となった期待馬。父はシニスターミニスター、母はマストバイアイテム、母父はアフリート。管理は栗東の牧浦厩舎、生産は名門・下河辺牧場、育成はチャンピオンヒルズです。
いまでこそ注目を集める存在にまでなりましたが、振り返ればデビュー前から頓挫の連続でした。育成牧場に移った途端に「ノドが鳴るのが気になる」というノド鳴り疑惑が生じ、いざデビュー戦が決まっても、なんと熱発で回避。その競走生活は、けして順風満帆なものではありませんでした。当時は本当にデビューができるのだろうか、はたして1勝を挙げることはできるのだろうか、そう不安になっていた記憶があります。
ところが蓋を開けてみれば、すべての不安は杞憂に終わりました。鞍上に福永騎手を迎えたデビュー戦、9月26日中京4レース2歳新馬(ダート1200)では2着馬に0秒4差をつける快勝。名馬の背中を数多く知っている福永騎手をして「返し馬のときからいい馬だと感じ、勝てると思った」と言わしめました。
続く2戦目、11月13日東京9レース・オキザリス賞(2歳1勝クラス・ダート1400m)では戸崎騎手を背に、2着馬に0秒9差をつける圧勝劇を見せてくれました。
そして全日本2歳優駿へと駒を進めるわけですが、登録段階では補欠1番手。出走できるかわからない状況でしたが、コンシリエーレの回避により、無事出走を果たすことができました。
ツキを味方に
ここまでの競走生活を振り返ってみると、ドライスタウトは本当に「持っている馬」だなと感じます。
たとえば、デビュー戦。本来であれば、9月26日中山4レースに岩田望来騎手でデビューする予定でした。しかし抽選に漏れたため、中京に回って福永騎手でデビューしたという経緯があります。
望来騎手は全国リーディングでも10位に入っている伸び盛りの若手ですが、福永騎手とはやはり絶対的な経験値が違います。
デビュー戦で福永騎手はあえて馬混みに入れて砂をかぶらせる経験をさせてくれました。これが功を奏し、2戦目の堂々とした走りにつながっていったわけです。
仮に中山でデビューしたとして、はたして望来騎手は目先の勝利だけにこだわらず、先を見据えた競馬をしてくれたでしょうか。能力からしたら勝っていたと思いますが、馬の成長につながるレースではなかったかもしれません。もちろんタラレバなのでわかりませんが、馬にレース経験を積ませるには、やはり若手よりもベテラン騎手に限ると思います。
2戦目では、熱発で回避したレースで乗る予定だった戸崎騎手が改めて乗ってくれることになったわけですが、これも牧浦先生が当初は戸崎騎手に依頼していたという経緯があったからこそだなと思いました。そして2戦目の快勝を受けて、今回の全日本2歳優駿でも続けて騎乗してくれる。元南関のエースジョッキーであっただけに、大変頼もしい相棒です。これもやはり、巡り巡ってきた「縁」というものを強く感じます。
全日本2歳優駿の出走でもそうです。補欠1番手で出走はかなり厳しい状況にありましたが、コンシリエーレの回避により権利が回ってきたわけです。しかし補欠2番手では出走できなかったわけです。補欠1番手と2番手の違いがまだよくわかっていませんが、なんにせよ、やはり「持っている馬」であることに間違いはありません。
もちろん、ツキを味方につけることができたのは、さまざまな関係者の尽力があってこそのものです。生産者の下河辺牧場、育成先のチャンピオンヒルズ、管理・調教をする牧浦厩舎、マネージメントをするYGGオーナーズクラブ、デビュー戦に騎乗した福永騎手、2戦目に騎乗した戸崎騎手、じつにさまざまな関係者の力によって、ドライスタウトはJpn1の舞台に挑戦することができるわけです。
人事を尽くして天命を待つ。
願わくば、その先に待っているのが希望の光であることを願わずにはいられません。
がんばれ!ドライスタウト!!